ナダル3年連続12度目の全仏V「幸福感と満足感にあふれている」
「テニス・全仏オープン」(9日、パリ)
男子シングルス決勝で第2シードのラファエル・ナダル(スペイン)が四大大会初制覇を狙った第4シードのドミニク・ティエム(オーストリア)を退け、3年連続12度目の頂点に立った。同一の四大大会の優勝回数で1960~70年代に全豪オープン女子シングルスで11度制覇したマーガレット・コート(オーストラリア)を抜き、単独最多となる偉業を達成した。四大大会の男子シングルスで歴代2位の通算18個目のタイトル。
返球がラインを越えたことを確認したナダルは、そのまま倒れてあおむけになって歓喜に浸った。前人未到の12度目の栄冠を手にし「初優勝は感動したが、今回は幸福感と満足感にあふれている。長く成功した競技人生を送れている」と感慨深げに語った。
第2セットを奪われると、ギアを上げた。第3セット以降は圧倒し、一度もブレークを許さず。12度進出した全仏の決勝で負けなしと無類の勝負強さを見せつけた。
衰えを知らない33歳の最強サウスポーは、30代になって4度目の四大大会制覇。37歳のフェデラー(スイス)も4度、32歳のジョコビッチ(セルビア)も3度と健在ぶりを示しており、強力な「ビッグ3」がタイトルを分け合う勢力図は10年ほど前と変わらない。
四大大会で歴代2位の通算18勝目を挙げたナダルは、最多20勝を誇るフェデラーについて「彼の存在はモチベーションだが、追い抜くことが目的ではない。最高のプレーを心掛けて戦うことが大事だ」と話した。