柔道女子５２キロ級世界女王の阿部詩（１８）＝日体大＝が１３日、北海道旭川市内で行われている女子日本代表の強化合宿に参加。報道陣に公開されたカムイスキーリンクでのラントレーニングでは、約２５０メートルの坂道を断続的にダッシュするメニューを全力でこなした。

　雑草が生い茂るゲレンデでも１８歳の元気印は先頭を譲らない。勾配に足を取られて他の選手のスピードが落ちる中でも、阿部は最後まで全力で走破した。走ることは得意で、５０メートル走は７秒０。３本ともトップで走り抜き、「負けず嫌いなので、何でも１番になりたい」とあふれんばかりのガッツをのぞかせた。

　ゴール後は「吐きそう、足にきている」とヘトヘトで倒れ込んだものの、北海道の広い大地と空、湿気の少ない気候の中で「キツかったけど楽しかった」と心地いい疲労感に襲われた様子。都心以外での代表合宿はリオ五輪以降初とあって、「いつもとは違う新鮮な気持ち」と気分をリフレッシュし、２連覇が懸かる世界選手権（８～９月、日本武道館）に向けて気持ちを新たにしていた。