敷根崇裕が太田以来の金「頑張りました」 “看板”種目の男子フルーレで復活のろし
「フェンシング・アジア選手権」(13日、千葉ポートアリーナ)
個人戦2種目が行われ、男子フルーレは17年世界選手権銅メダリストで世界ランク42位の敷根崇裕(21)=法大=が、決勝で同9位の張家朗(香港)を15-13で下し、同種目では15年の太田雄貴以来となる金メダルを獲得した。女子サーブルではアジア大会銅メダリストの田村紀佳(27)=旭興業=が決勝で尹智秀(韓国)に10-15で敗れ、銀メダルに終わった。
日本フェンシング界の“看板”種目が復活ののろしを上げた。15年の太田雄貴(現日本協会会長)以来のアジアの頂点に立った敷根は、仲間と歓喜の輪を作り、胴上げで3度宙を舞った。決勝は格上選手とのシーソーゲームを制し戴冠。普段感情を表に出さない21歳は「頑張りました!」と、声を弾ませた。
16年リオ五輪でフェンシング界の“顔”だった太田が引退。17年世界選手権で西藤俊哉が銀、敷根が銅メダルを獲得したが、その後はなかなか成果を上げられず、今季GP2勝の見延和靖を要する男子エペの活躍に押され気味だった。
「(16日の)団体戦でも金を獲りたい。切磋琢磨(せっさたくま)しながら、東京五輪でも金メダルを」と、敷根。7月の世界選手権(ブダベスト)、来年の東京五輪へ、逆襲の号砲は鳴った。