圧巻の芸達者ぶり 高谷惣亮が完勝で世界切符 日向坂46「キュン」ダンスも披露
「レスリング・明治杯全日本選抜選手権」(14日、駒沢体育館)
世界選手権代表選考会を兼ねて行われ、男子86キロ級では、14年世界選手権74キロ級銀メダリストの高谷惣亮(30)=ALSOK=が、松坂誠應(自衛隊体育学校)を8-0で下し、昨年末の全日本選手権との連勝で、世界選手権代表(9月・カザフスタン、アスタナ)に内定した。前人未踏の五輪5連覇を狙う伊調馨(34)=ALSOK=と、リオ五輪63キロ級女王の川井梨紗子(24)=ジャパンビバレッジ=の対決に注目が集まる女子57キロ級は、15日からスタート。16日に決勝が行われる。伊調が優勝すれば、世界選手権代表に内定する。
17年は74キロ級、昨年は79キロ級で優勝。そして今年。レスリング界屈指のエンターテイナーは、五輪階級の86キロ級をも、すっかり自分のものにしてしまった。
高谷は決勝で力強いタックルをさく裂させ、相手を圧倒。勝利を決めると、ALSOKのハンドサインを作り、そのままアイドルグループ・日向坂46の「キュン」のダンスを披露。毎回優勝後に一芸を披露する男は「今回はアイドルでいってみました。キュンキュンしましたか?」と、ドヤ顔で胸を張った。
減量から解放され、74キロ級のスピードを保持しながら、86キロ級のパワーがついた。スピードの違いもあり「目からヒモのようなものが出て、タックルに入る軌道が見える」と、境地に達した。
9月の世界選手権でメダル獲得なら、東京五輪代表に決まる。「あえていうなら僕の階級と言わせてもらう」。世界の舞台も独壇場にしてみせる。