男子エペ・山田優が初V 東京五輪出場権へ最高のスタート「めちゃくちゃうれしい」
「フェンシング・アジア選手権」(15日、千葉ポートアリーナ)
個人戦2種目が行われ、史上初の日本人同士の決勝となった男子エペは、山田優(25)=自衛隊=が宇山賢(27)=三菱電機=を破り初優勝した。世界ランキング2位の見延和靖(ネクサス)は2回戦で、同6位の加納虹輝(早大)は3回戦で敗退した。女子フルーレは18年世界ジュニア・カデ選手権覇者の17歳、上野優佳(埼玉・星槎国際高)が決勝で全希叔(韓国)に敗れ準優勝。東晟良(日体大)は準決勝で敗れて3位。東京五輪出場枠は来年4月までの国際大会の成績で決まり、今大会も対象になる。
優勝が決まると、山田はマスクを投げ捨てて雄たけびを上げた。「3セット目で勝負を仕掛けようと思っていたのがはまった」。場内インタビューで「めちゃくちゃうれしい」と顔をほころばせた。
「エペジーーン」を合言葉にする日本男子「エペ陣」で、史上初のW杯優勝を遂げたチームメート同士の対決。「楽しんでやろう」と臨んだ山田に、軍配は上がった。
W杯個人戦で優勝経験がある見延、加納のダブルエースが早々に姿を消した中で存在感を発揮。準々決勝では見延を破ったアレクサニンを撃破した。
「注目されているのは見延さんや加納なので、宇山先輩と決勝を戦えたのはよかった」。個人戦のタイトルは14年の世界ジュニアで優勝して以来。14日に25歳の誕生日を迎えたばかりの剣士が、最高のスタートを切った。