八村「プレーオフ行きたい」 NBAドラフトは「ただの会議」視線ははや入団後

 20日午後7時(日本時間21日午前8時)から行われる米プロバスケットボール、NBAのドラフト会議で日本人初の1巡目指名が確実視される八村塁(21)=ゴンザガ大=が19日(同20日)、ニューヨークのホテルで記者会見。歴史的瞬間に思いをはせる一方で早くもプレーオフ進出を目標に掲げるなど、すでに心はNBAの一員だった。

 落ち着いていた。全体1位指名が確実なウィリアムソン(デューク大)ら有望な20人として記者会見に臨んだ八村。約50人の日米報道陣を前に「こんにちは」とあいさつした後、「やっと、ではないですけど、なんか不思議な感じで、気持ち的に何とも言えない感じ」と運命の日を待つ複雑な心境を吐露した。

 過去にNBAで日本人選手は2004年にサンズでプレーした田臥勇太(栃木)と18~19年シーズンにグリズリーズでデビューした渡辺の2人だけ。ドラフトでは1981年に岡山恭崇氏が8巡目171番目に指名(プレーせず)されているが、1巡目指名で世界最高峰の舞台に立つのは八村が初だ。

 「大きいことだと思うので、楽しんでモーメント(瞬間)をしっかり味わっておきたい」

 歴史的瞬間に思いをはせる一方で「ただの会議なので、ただ(名前を)呼ばれて、(NBAコミッショナーと)握手するというただのミーティング」と淡々。当日は1巡目指名の可能性が高い選手だけが招待されるグリーンルームで待機するが、「メディア的にはいいんじゃないですか。僕的にはNBAに入ってからどうやるかを大事にしている」と言った。

 主要な米メディアは八村の指名順位を11位ティンバーウルブズから19位スパーズの間を予想している。「すぐに対応できるような選手になりたい。チームに貢献してプレーオフに行きたい」。心はすでにNBAの一員だ。

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