【八村塁アラカルト】4人きょうだいの長男 小学時代は野球少年でイチローファン
米プロバスケットボールNBAのドラフト会議が20日(日本時間21日)、ニューヨークで開かれ、日本代表のエース八村塁(21)=米ゴンザガ大=がウィザーズから日本人初となる1巡目、全体9位で指名された。新人の年俸は指名順に応じて基準額が設定されており、八村の年俸は1年目から4億5千万円超の見通し。新たな歴史を刻んだ日本バスケット界の「宝」が、スター街道を歩んでいく。
◇ ◇
◆生まれ 1998年2月8日、富山市出身。西アフリカのベナン人の父と日本人の母を持つ。少年時代から運動神経抜群で「運動能力や身体能力は父から」。また母から日本人らしい勤勉さなどを譲り受け「“ハーフ”に生まれてよかった」。
◆スポーツ 小学時代は野球少年でイチローファン。富山・奥田中時代にバスケットボールを始めた。
◆高校3連覇 宮城・明成高入学後すぐにスターターとして抜てきされ、全国高校選抜優勝大会3連覇を達成。3年時には全国高校総体でも同校史上初の優勝に貢献した。一生懸命を楽しむことを学んだといい「そういう所は絶対に米国でも通用すると思うので、どんどん出していきたい」
◆U-17世界選手権 2014年大会で日本は1勝6敗の15位だったが、1試合平均22.6得点、7試合158点で大会得点王。リバウンドも全体15位の46本と活躍した。
◆米ゴンザガ大 全米大学体育協会(NCAA)1部の名門。1年時は主にベンチ要員ながらもNCAAトーナメントにも出場し、チームは準優勝。2年時にはシックスマンとしてチームの起爆剤となった。3年となった今季は出場37試合全てで先発。1試合平均19.7得点、6.5リバウンド、フィールドゴール成功率59.1%を記録し、大黒柱としてチームをけん引。スモールフォワードの最優秀選手に選出された。
◆日本代表 2015年に日本代表候補に高校生で唯一選出。昨年のW杯アジア1次予選で初招集され、6月オーストラリア戦でデビュー。24得点の大暴れで“金星”の立役者となり、続く台湾戦でも13得点を挙げて2次予選進出に貢献した。
◆心優しきお兄ちゃん 4人きょうだいの長男。弟は東海大バスケ部の阿連で、妹が2人いる。昨年9月のW杯アジア2次予選ホーム・イラン戦でチームを勝利に導くと、試合後のインタビューで突然、観客席にいた妹を紹介し「今日は妹の誕生日なんです。みなさんハッピーバースデーを歌ってください!」と観客に呼びかけて、誕生日ソングを大熱唱してみせた。
◆目標にしているNBA選手 ミルウォーキー・バックスのジャバリ・パーカー。
◆理想のプレー 「リバウンドを取ったら自分でゴールに持っていきたい。あとは外からのシュートで引っ張っていけたら」
◆好きな食べ物 肉と富山の魚介類。
◆サイズ 203センチ、104キロ。