八村は「バスケIQが高い」 NBA史上最高年棒43億円男カリーも認めた
米プロバスケットボールNBAのウィザーズに入団が決まった八村塁(21)=米ゴンザガ大=について23日、NBAのトッププレーヤーで、ウォリアーズのステフィン・カリー(31)が「彼の今後が楽しみ」と語った。東京都三鷹市内で高校年代の学生30人に約2時間の公開キャンプを行い、取材に応じた。2人はNBAのほか、カリー自身が出場に前向きな20年東京五輪で国を代表するエースとして顔を合わせる可能性がある。
NBA史上最高年俸約43億円を稼ぐスーパースターですら「Rui Hachimura」の才能を感じ取っていた。カリーは八村の指名について「NBAにとってもとてもエキサイティングなこと。日本を含め、世界の選手が集まって競うことは素晴らしい」と断言。日本人初という功績の大きさについて「偉業」と表現し「今後、彼の道のりを追う人たちの先駆者になれる」と期待した。
プレーを見たとした上で、八村のスタイルについて「サイズが大きいこともあるが、バスケIQが高いと思う」とし、身体能力だけに頼らない判断力についても高く評価。「リング周りではソフトなタッチも持っている。彼のスタイルは今、NBAの試合そのものが向かう方向性とすごく合っていると思う」と、さらなる伸びしろにも言及した。
日本の歴史を切り開いた八村と、NBAの顔であるカリーは、名実ともに日米両国のエース。八村は自国開催の東京五輪を目標に掲げているが、五輪出場経験のないカリーも「2回W杯に出ているので国を代表して戦うことは経験しているが、五輪とは比較にならないと聞く」と4年に一度の大舞台に対する思いは強い。
この日も「できれば来年五輪のために(東京に)帰ってきたい。エネルギーがどんどん高まっていることを感じる」と話した。2人が国の誇りを懸けて対戦する可能性もある。
司会者から最後に、「八村と対峙(たいじ)した際にはお手柔らかに」と言われたカリーは「I can’t do that(それはできないよ)」。スターをも本気にさせる存在ということだろう。