米プロバスケットボールのＮＢＡウィザーズから１巡目全体９位で指名を受けた八村塁（２１）＝米ゴンザガ大＝の凱旋試合は８月１２日のニュージーランド戦（千葉）が濃厚となった。日本バスケットボール協会は２５日、都内で会見し、８月の強化試合の概要を発表。八村については代表への早期合流を目指して交渉中とした。２２日以降の３試合は２０年東京五輪の本番会場でのテスト大会となる。８月３１日開幕のＷ杯（中国）へ、母国の大声援を力に最終調整する。

　世界のトップアスリートへと駆け上がった“日本の至宝”が母国のコートに帰ってくる。ドラフト会議にも出向き、ウィザーズ幹部らと交渉したという東野智弥技術委員長（４８）は「７月末から８月で代表チームに入るだろう」と見通しを説明した。

　凱旋試合は８月１２日が濃厚だ。ウィザーズにＧＭ交代の可能性があり「１００％ではない」としながらも「いいコミュニケーションを取れている」と招集へ向けた交渉は順調であると強調した。

　日本代表のラマスＨＣからの依頼もあり、東野委員長はサマーリーグを視察予定で、現地で直接、今後の日程等について交渉を進める。今回発表した４試合と合わせ、Ｗ杯出場国と非公開で最大８試合の強化試合を計画中。ＮＢＡの規定でＷ杯前の代表活動日数が制限されているため、合宿開始（７月２０日）からの合流は難しいが、強化試合には渡辺雄太（グリズリーズ）を含めて、大黒柱を迎えた状態で臨むことができそうだ。

　２２日以降の３戦は、五輪会場のさいたまスーパーアリーナで開催され、日本代表戦史上最多クラスとなる約２万人の動員が見込まれている。“八村フィーバー”でバスケ界を盛り上げ、世界の強豪と対するＷ杯へと勢いをつなぐ。