日本記録保持者3人の珍事、男子110メートル障害
「陸上・日本選手権」(30日、博多の森陸上競技場)
世界選手権(9月27日開幕・ドーハ)代表選考会を兼ねて行われ、男子110メートル障害は高山峻野(ゼンリン)が日本記録に並ぶ13秒36(向かい風0・6メートル)で2年ぶり3度目の優勝で代表入りを決めた。
2位の泉谷駿介(順大)も同タイムの着差あり(0・002秒差)で日本記録に並んだ。すでに金井大旺(福井スポーツ協会)も日本記録を持っていたため、これで日本記録保持者が3人という珍事となった。
この事態に高山は「みんなで切磋琢磨(せっさたくま)してさらに(記録を)更新していければ」と、し烈な争いの中でも“共闘”をアピール。新たに日本記録保持者となった泉谷は、「いいレースができて楽しかった」と振り返った。
レースは先行する泉谷を高山が最後に制した。それでも「自己ベストが更新できずに悔しい」と言い、2度目の世界選手権へ向けて「現状では世界と戦えない。自己ベストを更新して地力を上げたい」と気持ちを引き締めていた。