戦闘服は「冑」ラグビー日本代表が新ジャージー発表 7・27フィジー戦で“出陣”
日本ラグビー協会は4日、都内で会見し、W杯日本大会に臨む日本代表の新ジャージーを発表した。デザインは戦国武将の兜(かぶと)をイメージ。最新技術を駆使して、プレーの特徴に応じてポジションごとに素材の異なる3種類を用意した。出席したリーチ・マイケル主将(30)=東芝、フッカー堀江翔太(33)、WTB福岡堅樹(26)=ともにパナソニック=もそれぞれ絶賛。新ジャージーはパシフィックネーションズ杯フィジー戦(27日・釜石鵜住居復興ス)から着用する。
決戦を前に、用意された“鎧(よろい)”は3つ。スクラム最前列に立つフロントロー用、FW第2、3列目のセカンド、バックロー用、そしてバックス用。それぞれの特徴に合わせて作られた3つのジャージーが勝利をアシストする。
フランカーとしてスクラムを後ろから押すリーチ主将は「肩が滑らなくなっている。山下先輩を押すときに滑らない。山下さん、よく怒るから」と特徴を説明して笑った。
リーチ主将のジャージーの肩部分に滑らない素材。フロントロー用のパンツにも同様の素材。リーチ主将がプロップ山下(神戸製鋼)を押すときも滑らない。“滑らない話”ならぬ“滑らないスクラム”。これなら「怒ると一番怖い」山下から怒られることもない。
バックス用の特性は伸縮性と軽量化だが、福岡が強調したのは体にフィットするゆえ、つかみにくい点。「瞬間の勝負のところで指が掛かりにくいのはスピード勝負するにあたって大事。いい武器になっている」と強調した。
デザインには和のコンセプトが盛り込まれた。赤と白のストライプは、前から見れば両脇の部分は角度を付けて斜めに上がる。戦国武将の兜をイメージし、金色で縁取ることで富士山のご来光を表現。さらに全面に和柄模様をあしらった。
リーチ主将は「模様の一つ一つに理由があってチームの選手に分かってもらうことが大事」と言う。多国籍軍からなる日本代表。新たな“鎧”の下に意思を統一。世界に挑む。