スケボー・平野歩夢、五輪へまた1歩前進 準決勝敗退も世界へ成長見せつけた
「スケートボード・国際オープン」(19日、南京)
来年の東京五輪で初採用されるスケートボード・パークの五輪予選対象大会第2戦、国際オープンは19日、中国の南京で準決勝が行われ、男子は夏冬両五輪出場を目指す平野歩夢(20)=木下グループ=が49・65点の23位で、上位8選手による決勝に進めなかった。女子は岡本碧優(13)=Proshop Bells=が50・00点で優勝し、6月のデュー・ツアー(米国)に続く五輪予選対象大会2連勝。四十住さくら(和歌山・伊都中央高)が45・58点で2位、中村貴咲(木下グループ)が43・87点で3位に入り、日本勢が表彰台を独占した。
決勝進出は逃したが「簡単にはいかない」と見上げてきた東京五輪出場が着実に現実味を増してきた。平野歩は3人出場した日本勢でただ一人準決勝に勝ち残り、世界の一線級に迫る成長ぶりを見せつけた。
国際大会でここまで勝ち上がるのは初めて。さすがに気負ったのか、3回の試技とも空中で板を縦軸に回転させながら右手でつかむ「キックフリップ・インディー」に失敗。悔しさを抑え込むような表情で座り込んだ。
ただ、課題だったコース上部の縁を使った技は、車輪をつなぐ金具で滑る「グラインド」系など種類が増え、短時間で目覚ましい進歩を印象づけた。日本チームの西川監督は「世界のトップ選手と滑る機会が増え、だんだんと場の雰囲気には慣れてきている」と頼もしそうだった。