白鵬1敗並んだ「付いていきます」気迫十分!妙義龍を小手投げ V43視界に
「大相撲名古屋場所・13日目」(19日、ドルフィンズアリーナ)
平幕友風が小錦と並ぶ初土俵から14場所目の最速(年6場所制となった1958年以降、幕下付け出しを除く)で初金星を獲得した。幕内3場所目で横綱初挑戦し、鶴竜をはたき込みで撃破。全勝だった横綱を止めて価値ある初の2桁10勝目(3敗)を挙げた。横綱白鵬が妙義龍を小手投げで退け、1敗(12勝)で鶴竜とトップに並んだ。平幕照強が11勝目(2敗)。千秋楽は両横綱の対戦が予定されるため、優勝の可能性は2敗の照強までに絞られた。
逆転優勝への気迫を存分に吐き出した。白鵬は立ち合い右前まわしを狙ったが、妙義龍のいなしで取れないとみるや、相手の首を極(き)め、最後は小手に振って土俵に転がした。
「気迫が出ていた?(妙義龍は)しぶとくてうまいお相撲さんですから。まして今場所は調子がいい。(気持ちを)高めていった気がします」
直後の結びで鶴竜が友風に不覚を取り、13日目にして賜杯レースのトップに並んだ。支度部屋で報道陣から「並びましたが?」と問われると、目を閉じたまま「並んではいないですよ。(自分は)西の横綱ですから。付いていきます」と控えめに答えた。14日目は合口がいい琴奨菊戦。対する鶴竜は難敵・御嶽海が相手でトップ入れ替わりも十分あり得る戦況。「それなりに(調子のピークが)きているのかなと思いますけど」。V43をはっきりと視界に捉えた。