太田が世界切符 “援軍”セコンド伊調に応えた 東京五輪へ階級アップ視野
「レスリング・世界選手権非五輪階級代表決定プレーオフ」(21日、味の素ナショナルトレーニングセンター)
レスリング世界選手権(9月、カザフスタン)の非五輪階級代表決定プレーオフが21日、都内で行われた。男子グレコローマンスタイル63キロ級はリオデジャネイロ五輪銀メダル太田忍(25)=ALSOK=が山田義起(日体大)に11-0のテクニカルフォ-ル勝ちで世界切符を手にした。
心強いレジェンドの“援軍”に応えた。同僚で五輪4連覇女王の伊調馨(35)が初めて自身のセコンドに入り、太田は「緊張しました。写真も撮ってもらったが、馨さんに『集中しろよ』って言われて」と苦笑い。序盤コンタクトレンズが破れるハプニングがあったが、完璧ながぶり返しで完勝。ガッチリ握手を交わした伊調は「強いレスリングだった。世界選手権でも期待してる」とねぎらった。
太田は五輪階級の60キロ級が主戦場だが、17年世界王者の文田健一郎(23)=ミキハウス=に敗れて代表を逃した。文田が世界選手権でメダルを獲得すれば東京五輪代表に内定してしまうため、67キロ級挑戦も視野に入れながら両にらみでチャンスを待つ。