バド桃田賢斗、90分死闘制し4強「もう動けない」競泳・瀬戸Vに刺激受け死力
「バドミントン・ジャパン・オープン」(26日、武蔵野の森総合スポーツプラザ)
試合時間90分の死闘を制した。男子シングルス準々決勝で、世界ランク1位の桃田賢斗(24)=NTT東日本=は、同8位のアンソニー・シニスカ・ギンティン(22)=インドネシア=を2-1(21-12、20-22、21-15)で下し、4強入りを決めた。
フルゲームの激戦を制すと、桃田は開放感からか思わずラケットを放り投げてガッツポーズ。「あと5分くらい長かったら動けないくらい(出し尽くした)」。相手と抱擁して健闘をたたえ合ったが、「動けない。もういっぱいいっぱいだよ」と声を掛けたという。
前日には競泳の世界選手権で、同学年の瀬戸大也(25)=ANA=が男子200メートル個人メドレーで金メダルを獲得し、東京五輪内定を勝ち取った。瀬戸は同レース後は太ももがぱんぱんで、テレビインタビュー直後に「すぐに寝たい」と言うほど死力を尽くしたレースだった。
それを見た桃田も刺激を受けたという。自身もこの試合でスピードの速い難敵の攻撃に苦戦し、1時間半もコートを縦横無尽に駆け回っただけに、「昨日の瀬戸選手じゃないですけど、もう立っているのがしんどい状態で」と汗だくの表情。それでも心のスタミナが切れることはなく、「昨日同世代の踏ん張った気合の入ったレースを見て(刺激を受けた)。今日はたくさんの方に応援してもらって、フルゲームの苦しい場面で『桃田一本』と声が聞こえて、踏ん張ることができました」と感謝しきりだった。