柔道18歳・村尾三四郎「勝ちパターン身につけたい」GP2位で収穫と課題

 柔道男子90キロ級で若手成長株の村尾三四郎(18)=東海大=が30日、グランプリ(GP)ザグレブ大会を終えて羽田空港に帰国した。欧州の強豪がそろう階級で準優勝としっかりアピールし、「よかったところは多かったが、決勝で負けたこともあって、いいところも悪いところも両方見えました」と収穫と課題を口にした。

 村尾は長い手足を武器に、しっかり組んで得意の大外刈りや内股で相手をなぎ倒す本格派の18歳。シニアの国際大会に出始めて1年目とあって海外勢のパワーや戦術への対応がテーマだが、準々決勝では世界ランク3位のメフディエフ(アゼルバイジャン)を撃破するなど成長を示し、「技を出しながら戦えたのが良かった」と自分の間合いをつくれたことに収穫があったようだ。

 決勝では17年ワールドマスターズ王者のグビニアシビリ(ジョージア)に挑戦。間合いを探りながら慎重に戦ったが、大外刈りを仕掛けたところを裏投げで返されて一本負けを喫した。「自分が(仕掛けるなら)ここしかない、と思わせられて(相手の戦術に)はめられた。もっと後ろの技とか、前後を使えていたらもっと違う展開になったのかな」。悔しそうに振り返り、「(パワーで)跳ね返されたというよりも相手が作戦的に上だった」と強豪選手の懐の深さを思い知った様子だ。

 東京五輪代表争いは、世界選手権(8月25日開幕、日本武道館)代表の向翔一郎(ALSOK)、リオデジャネイロ五輪王者のベイカー茉秋(日本中央競馬会)らと競っており、村尾も団体戦代表として世界選手権に初出場する。

 90キロ級は世界的にも群雄割拠だが、村尾はまだ高校生だった2月のグランドスラム(GS)デュッセルドルフ大会で15年世界王者の郭同韓(韓国)に一本勝ちして準優勝するなど、高いポテンシャルを示している。「この階級はどの選手も特徴があって強いので、誰がきても勝てる自分の勝ちパターンを身につけるのが一番」と、世界で戦い抜くスタイルを磨くことを誓った。

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