オコエ桃仁花 症例約80件の白線ヘルニア克服!兄妹五輪へ不振兄にも「頑張って」
9月のアジア杯(インド、バンガロール)で4連覇を狙うバスケットボール女子日本代表が1日、都内で強化合宿を公開した。昨年に続く代表候補入りを果たしているオコエ桃仁花(20)=富士通=は、5月に「白線ヘルニア」を発症し、腹部を手術したが、約1カ月半でスピード復帰。「日本では稀な病気らしくて、(症例が)80件ぐらいしかないと」という病気で「全治半年」と診断されたが、驚異的な回復力で代表生き残りを目指している。
病は突然襲ってきた。5月になり、「急に立っていられなくなった」というオコエ。病院を4件まわり、出てきた全治は「半年」。東京五輪代表入りも危うくなってくる診断に、当初は「すごくネガティブになって、ストレスで食べられなくなった。寝られないし、携帯も見られなくなって」と、大きな不安に見舞われた。
それでも必死に病院を探してくれたプロ野球楽天に所属する兄の瑠偉や、復帰に向けて一緒にマンツーマンの練習をしてくれた、富士通のテーブス監督らの支えもあり、スピード復活を果たした。「今はバスケットをやるのが楽しい」と、喜びを全身で感じている。
代表での立ち位置は、まだ確立できていない。これまで「兄妹東京五輪出場」の目標を口にしていたが、兄の瑠偉も不振で現在は2軍。正念場を迎えている。「一緒に出たい。(兄も)頑張ってほしい。自分も頑張らないと」。東京五輪まであと1年。勝負の夏を迎える。