サニブラ「五輪に出ている自分はまだ想像できない」自己ベスト更新が第一
東京五輪開幕まで1年を切った。陸上男子短距離で活躍が期待されるのは、100メートルで9秒97の日本記録を持つサニブラウン・ハキーム(20)=米フロリダ大。既に10秒05の参加標準記録を突破しており、9月の世界選手権(ドーハ)で日本人最上位としてメダルを取れば代表に決まる。伸び盛りの若武者が、故郷での五輪と世界選手権に向けた抱負を語った。
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-東京五輪まで1年を切った。
「五輪はテレビで見ることが多かったので、実際のイメージは全然湧かない。本当に東京で五輪ができるのかなってくらい想像できない」
-新国立競技場が完成間近。
「まだ全然見ていない。昔の国立のイメージしかない。(6月の日本選手権で帰国した際に)実際に見に行けば良かったなと、ちょっと後悔している」
-リオデジャネイロ大会は出られなかった。
「五輪を狙える位置にはいたが、けがをして出られなかった。でもまだ17歳だったので、そんなに焦りはなかった」
-印象に残っている五輪は。
「北京で(ウサイン)ボルトが両手を広げながら(100メートルを)走っている場面が一番印象的。五輪に出ている自分はまだ想像できない」
-この1年をどう過ごす。
「今年をいい形で終えられれば、来年にもいい流れでつなげていける。まずは世界選手権でしっかり結果を残したい」
-世界選手権で目指すのは。
「前回(2017年)に比べて積み上げてきたものが全然違う。米国の大学のシーズンでいろいろな経験があったので、それを生かせれば。自己ベスト更新が第一」
-タイムについて。
「やるべきことをやれば、9秒8くらいは出るとコーチも言っている。あまり気にしてはいないが、今より速いタイムで走れると思っている」
-対戦したい選手は。
「決勝にいけば結局(トップ選手は)全員いる。競技者として成長しているので、1ラウンドごとに自分の持ち味を出せれば、楽しめる部分も増えてくると思う」
-日本記録保持者として出た6月の日本選手権は200メートルとの2冠。
「2年前の大阪も人は多かったけど満員ではなかった。今年はびっくりした。(自分が)日本陸上界の顔っていう感じはない。でもやっぱりお客さんがいた方が楽しい」
-7月のレースは背筋などの痛みで欠場した。
「体はケアしながら何カ月もやってきたが、大きな試合が続いたので疲労が残っていた。大きなけがではない」