日韓関係悪化余波 韓国で開催の日中韓親善カーリングから日本を除外へ 予算使えず
韓国の通信社「聯合ニュース」、「ニューシス」などは5日、日韓関係の悪化に伴い、平昌五輪の行われた韓国・江陵で行われる予定だった日中韓の親善女子カーリング大会で、大会を主管する江陵市が日本チームを招待しないことを決定したと報じた。
大会には韓国から平昌五輪銀メダルチームで、「メガネ先輩」で有名となった「チーム・キム」ら3チーム、日本、中国から各1チームを招待し、8月16~18日まで五輪会場の江陵カーリングセンターで行われる予定だった。聯合ニュースによると、江陵市は当初、「政治とスポーツは別」とし、予定通り開催するとしていたが、2日に日本政府が安全保障上の輸出管理で優遇措置を取っている「ホワイト国」から韓国を除外する政令改正を閣議決定し、両国の関係がさらに悪化。「日本チームに市の予算は使えない」という方針となった。ただ、日本チームが自費参加する場合は、出場を認めるという。中国のチームは予定通り招待する。
また聯合ニュースによると、韓国・束草市で開催される女子バスケットボールのリーグ戦でも日本の2チーム(三菱電機、デンソー)の招待を断念する動きがあるという。
両国の対立は、来年に東京五輪を控える中、夏季スポーツにも波及しており、「ニューシス」は、日韓関係の緊張の高まりの影響で、バスケットボールやバレーボールなどで予定されていた親善試合や合同合宿が次々と中止になったことを報じた。バスケットボールの韓国リーグ王者の蔚山現代は、日本での親善試合をキャンセル。このほか仁川や、釜山、昌原のチームが日本での合宿を取りやめて、台湾や国内合宿に切り替えたという。
また韓国紙「中央日報」は、政界の話として「一部では2020年東京オリンピック(五輪)に打撃を与えるべきだという主張もある」と、五輪ボイコットの可能性に触れた。また、青瓦台(韓国大統領府)の国民嘆願掲示板には五輪ボイコットを求める嘆願文に多くの賛同が寄せられている。