山本草太は4回転サルコー着氷、SP2位から逆転狙う

 「フィギュアスケート・げんさんサマーカップ」(11日、滋賀県立アイスアリーナ)

 男子ショートプログラム(SP)が行われ、昨年の世界選手権で5位に入った友野一希(21)=同大=が73・33点で首位に立った。2位は昨季GPデビューを果たした16年ユース五輪金メダリストの山本草太(19)=中京大=で67・50点。

 4回転サルコーと4回転-3回転のトーループの2本の4回転を予定していた山本は、冒頭のサルコーは軽く手をつきながらも着氷。しかし、続く連続ジャンプはともに2回転になった。「(連続ジャンプの失敗で)頭が一瞬真っ白になった。整理がつかずにスピンに影響が出た」と悔やんだが、「フリーで挽回する」と気持ちは前向きだ。

 2014、2015年とジュニアGPファイナルで表彰台に上がり、16年にはユース五輪で金メダルを獲得。次代のホープとして注目を集め、平昌五輪出場も期待されていたが、16年3月の世界ジュニア直前に右足首を骨折した。その後も同じ場所を痛めて計3度手術。1年半のブランクを経て復帰したが、故障前に跳べた4回転ジャンプは恐怖心との戦いでもあった。

 しかし、昨年末の全日本選手権で復帰後初の4回転となるトーループを着氷。今季は4月にサルコーに成功し、4回転-3回転のコンビネーションも練習では決まっているという。「ジャンプの練習はだいぶ増やしている。(今季の)最初はジャンプ、エレメンツに集中したい」と言い、12日のフリーに向けても「出るからには優勝を目指している。お肉がゲットできるように頑張ります」と、優勝賞品の近江牛に狙いを定めていた。

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