元小結高見盛の振分親方、凱旋フィーバーに大照れ まわし着用は固辞
大相撲夏巡業が14日、青森県北津軽郡板柳町で行われ、ご当地の“レジェンド”らに沸いた。まずは同町出身、板柳のスターで審判部所属の振分親方(元小結高見盛)が朝稽古後、拍手、声援の中、手を挙げて、会場内を1周した。
サイン、写真撮影に長蛇の列。40分以上も丁寧にファンサービスに応じた。現役、親方を通じ、初めての同町への“凱旋”。「思った以上に盛り上がって、緊張した」と、照れくさそうに話した。
勧進元からまわしを締めて土俵に上がり、相撲を取ることを提案されたが、固辞。「目立ち過ぎるのはどうかな。やっぱり力士の稽古を見てほしいから。まわしを締めるためには体をきちんと作って稽古しないと」と、らしい生真面目さを発揮した。
板柳はりんごの里であり、相撲熱も高い。「ここからまた関取が出てほしい。この地から強くなってほしい」と、期待した。
同じく同町出身、元関脇追風海で同町議会議員から青森県議会議員となった斉藤直飛人氏も来訪し、多くのファンから握手を求められた。故郷での巡業成功に安ど。「相撲を取る子供が減ってきた。僕らのころは野球か相撲しかなかったけど、今はサッカーでも何でもある」。相撲王国の盛り上げに今後も尽力していく。
先場所引退した元関脇安美錦の安治川親方は西津軽郡深浦町出身。前日の青森市巡業に続き、この日も地元に引退報告のため巡業を訪れ、あいさつ。「青森から関取を輩出できるよう一生懸命頑張ります」と誓い、拍手を浴びた。