東京五輪本番で予備日検討 台風、猛暑、水質汚染…大会通じて問題露呈
「トライアスロン・世界混合リレーシリーズ東京大会」(18日、お台場海浜公園)
東京五輪のテスト大会を兼ねて、男女各2人で争う五輪新種目の混合リレーが行われ、日本(高橋侑子、ニナー・ケンジ、井出樹里、古谷純平)は11位だった。17日のパラトライアスロンでは水質悪化によりスイムが中止となったが、この日は改善したとして通常通り実施。4日間を通して露見した水質や暑さなどの気候リスクを考慮し、組織委員会は五輪本番で予備日を設けるかどうかを検討する方針を示した。
自然相手に“神頼み”では心もとない。15日は猛暑で熱中症リスクが高まり、ランの距離を半分に短縮。17日は前日の台風接近による降雨の影響で海中の大腸菌が基準値の2倍に増加し、水質が最も悪い「レベル4」に達したとしてスイムを中止した。最終日は水質が改善し通常通り行われたが、テスト大会を主催した日本連合の大塚真一郎専務理事は「予備日の設け方をもう一度考えてもらうことは必要」と総括した。
台風や猛暑など気象リスクが高い日本の夏。予備日がなく、交通規制も伴うことから種目順や開始時間を変更することができないため、今回は競技フォーマットを変更してでも予定通り競技を実施するしかなかった。
五輪本番は組織委が大会を運営するため日本連合は協力という立場だが、「水質が悪かったところに予備日があれば(別日に)持っていけた。(組織委に)提案をしたい」と大塚専務理事。既にチケットも発売しているため日程等の変更は容易ではないものの、組織委の森泰夫大会運営局次長は「一つの選択肢としてあり得る」と予備日を検討する方針だ。