日本勢初の快挙!女子ダブルス“ナガマツ”連覇 昨年に続いてフクヒロとの死闘制す
「バドミントン・世界選手権」(25日、バーゼル)
各種目の決勝が行われ、女子ダブルスは第1シードの永原和可那(23)、松本麻佑組(24)=北都銀行=が第2シードの福島由紀(26)、広田彩花組(25)=アメリカンベイプ岐阜=に2-1で勝ち、全種目を通じて日本勢初の2連覇を達成した。
ドロップショットが相手コートに沈んだ瞬間、永原は膝をついて喜びをかみしめた。日本人対決を制して、日本勢初の世界選手権連覇。コートを跳びはねる松本と抱き合い、「まさか優勝できるとは思っていなかったので、うれしい気持ちでいっぱい」と笑顔を弾ませた。
前回大会決勝と同じ顔合わせ。昨年は世界ランキング1位の相手に向かっていく立場だったが、今回は自分たちがトップに立った。それでも松本に「迎え撃つというよりは、ずっと向かっていく立場。そこは変わらず自分たちのプレーを出す」と気負いはなかった。前回は先にマッチポイントを握られてから逆転したが、今回は逆に最終ゲームでマッチポイントを握ってから6連続失点。ジュースに持ち込まれたが、なんとか再逆転した。
同じ北都銀行の先輩で、共に五輪レースを戦うライバルの米元小春、田中志穂組の思いも背負った。準々決勝で対戦し、試合途中で米元が左足を痛めて棄権。アキレス腱断裂の痛みをこらえ、泣き顔で何度も「ごめんね」と謝る米元の姿を見て、胸が熱くなった。永原は「先輩たちの気持ちもくんでプレーできたら、と思っていた」と言う。
世界ランク上位3ペアが日本勢の女子ダブルスは、国内最大の激戦区だ。松本が「今年はこの優勝に向けて1年間調整してきた」と言う五輪前哨戦で頂点に立ち、他の2ペアに差をつけた。進化を続ける「ナガマツ」が、1年後の大舞台で主役になる。