「バドミントン・世界選手権」（２５日、バーゼル）

　各種目の決勝が行われ、女子ダブルスで第１シードの永原和可那（２３）、松本麻佑組（２４）＝北都銀行、男子シングルスで第１シードの桃田賢斗（２４）＝ＮＴＴ東日本＝がそろって大会２連覇を果たした。世界選手権で日本勢の連覇は初めて。永原、松本組は第２シードの福島由紀（２６）、広田彩花組（２５）＝アメリカンベイプ岐阜＝に２－１で勝ち、桃田は第５シードのアンデルス・アントンセン（デンマーク）を２－０で下した。

　完勝といえる戦いぶりで２連覇を達成した。桃田は１回戦からの６試合で１ゲームも失わずに王座を守った。最後は相手の鋭いスマッシュに体を投げ出してレシーブを決めた。大歓声を受け「優勝できるとは思っていなくて、たくさんの応援のおかげで頑張ることができた」と感謝した。

　昨年の大会で唯一、１ゲームを失ったアントンセンとの決戦。試合序盤を除けば完全に主導権を握った。軽やかなフットワークに正確なショット。揺さぶられて攻め急ぐ相手がミスを連発した。２１－９、２１－３の大差で勝利をつかんだ。

　タイトルをつかんでも繰り返し口にするのは、五輪金メダリストの林丹（中国）ら憧れの選手と自身との違い。「スピードを上げたくても上げられないようなオーラが、昔に自分が対戦した時のレジェンドたちにはあった。まだまだほど遠いと思うし、どうやったらなれるのか自分も分かっていない」という。

　今大会はライバルの石宇奇（中国）やアクセルセン（デンマーク）が不在だったが、世界一までの道が険しいことに変わりはない。大舞台でまたも圧倒的な力を見せつけた。