大坂なおみ“自信”の初戦突破 連覇へ「自分の形でプレー」
「テニス・全米オープン」(27日、ニューヨーク)
シングルス1回戦で女子は2連覇を狙う第1シードの大坂なおみ(21)=日清食品=が世界ランキング84位のアンナ・ブリンコワ(ロシア)を6-4、6-7、6-2で退けた。4年連続で2回戦に進出し、マグダ・リネッテ(ポーランド)と対戦する。
大坂が世界ランキング1位や昨年覇者の肩書からくる重圧をはねのけた。2連覇を狙う状況は3月のツアー大会、四大大会の第1シードは全仏オープンで経験済み。学習して対処し「3セット目は自分の形でプレーできたので落ちついていた。自信はあった」と2時間半近い大熱戦で難しい初戦を乗り切ったことを誇った。
ブリンコワのしつこさにミスも出たが、初戦で敗退したウィンブルドン選手権のように崩れることはなかった。最終セットは第3、第5ゲームでブレークのピンチを武器のサーブ力でしのいだ。日本協会で大坂を担当する吉川コーチが「1回戦から苦しい場面が来るのは経験から分かっていた。自分のテニスを見失わなかった」とたたえた。
1月の全豪オープンで四大大会を2連勝してからの突然のコーチ交代や世界1位浮上で注目度が一気に高まった。激動の1年を「まだ執筆途中の本」と表現し、シーズンの残りの章については「どんでん返しがいい。みんなが続きを読みたがるから」とおどけた。物語の主人公が久々に生き生きとしてきた。