新井千鶴は3連覇ならず涙 3回戦敗退に「何やってんだろう」
「柔道・世界選手権」(29日、日本武道館)
女子70キロ級で3連覇を狙った新井千鶴(25)=三井住友海上=がバルバラ・ティモ(ポルトガル)に敗れ、3回戦で敗退した。
開始42秒、新井に指導。そして1分、一瞬の隙を突かれ、払い巻き込みで技ありを奪われた。その後は刻々と経過する時間に焦りも生じたのか、技が決まらず、ポイントを奪うことができなかった。
初戦の2回戦はモロッコ選手に1分5秒、大内刈りで一本勝ち。11カ月後に迫った五輪本番会場での金メダルへ、順調に滑り出したかに思えたが、3回戦に落とし穴が待っていた。
試合後は涙が止まらず「やってきたことを出し切れなかった自分に『何やってんだろう』という気持ち。日々もがき苦しんで、自分と向き合って戦っていた日々というのが勝ちにつながらなくて、『自分でも何やってんだろう』という気持ち」と、声を絞り出した。
新井は17年ブダペスト、18年バクーと、2大会連続で金メダルを獲得していた。2年連続で世界ランクの年間1位に君臨しており、今大会の代表内定も早々に得ていた。