貴景勝、暴行事件で部屋ゴタゴタも「集中するだけ」 大関復帰へ場所前の稽古締め
「大相撲秋場所」(8日初日、両国国技館)
右膝負傷で先場所全休し大関から陥落した関脇貴景勝(23)=千賀ノ浦=が5日、都内の部屋で基礎運動をみっちり行い場所前の稽古を締めた。10勝を挙げれば大関復帰が可能な秋場所へいざ出陣。兄弟子・十両貴ノ富士(22)の暴力行為が発覚する中、「自分は集中するだけ」と、勝負の15日間を見据えた。
もう何度目か…、部屋のゴタゴタの中、場所を迎える。とはいえ、23歳は逆境に強い。元日馬富士の暴行事件で揺れた17年九州場所で2金星を挙げ殊勲賞を獲得。貴乃花部屋が消滅した直後、昨年九州場所で初優勝した。
「もちろん(気持ちは)難しい。いろんなことがあるけど自分はやるべきことをやる」。背負うものが大きいほど、23歳は力を出す。
先場所、無念の休場から2カ月、追い込んできた。「やることはやった」。後は本番で爆発するのみだ。
関取衆と稽古したのは3日で15番。右膝の痛みも日によってはまだ感じる。師匠の千賀ノ浦親方(元小結隆三杉)は「いろいろ考えてやっているから。(膝も)いい方向にいくと思う」と弟子の復活を信じた。