紀平梨花 日本女子最高難度のプログラムへ 今季初戦カナダに出発
フィギュア女子の18年GPファイナル覇者、紀平梨花(17)=関大KFSC=が8日、関西国際空港から今季初戦となるオータムクラシック(9月12~14日、オークビル)が行われるカナダへ出発した。スイスと米国・コロラドの海外トレーニングを経て今季に備えてきた紀平は、「シーズンオフの成果が出れば」と気合十分に語った。
今季のフリー「インターナショナルエンジェルオブピース」では、冒頭に4回転サルコーの導入を目指している。そこに2本のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)が入れば、日本女子では最高難度のプログラムとなる。ジャンプの練習は高地のコロラドで「緊張感なく調整できた。(4回転の)着氷の確率も上がった」と言い、帰国後の練習でも「いい状態が続いている」と手応えを感じている。初戦となる今大会での4回転導入は、練習での調子を見て浜田美栄コーチと決断するという。
女子の4回転の国際大会での成功は、日本ではサルコーを成功させた安藤美姫のみ。近年は海外勢が次々と成功させており、8月末のジュニア・グランプリ(GP)シリーズ米国大会のフリーでは、14歳のアリサ・リウ(米国)が4回転ルッツと3回転アクセルを同時に成功させた。年下の選手の台頭にも紀平は「思っていた通り、いろんなジャンプがたくさん出てきた」と想定内の様子で、「もっと安定感をつけて、難しいことをしても順位にこだわって結果を出したい」と足元を見据えていた。