羽生結弦“ハーネス”着用で5回転跳んだ!4回転半習得へ…13日のSPが第一歩

 「フィギュアスケート・オータムクラシック」(12日、オークビル)

 冬季五輪連覇の羽生結弦(24)=ANA=は公式練習で13日の男子SPに向け、精力的に調整した。練習後に報道陣の取材に応じ、クワッドアクセル(4回転半ジャンプ)習得のために5回転ジャンプに取り組んでいることを明かした。

 前例のないことへの挑戦。それこそ、羽生の原動力だ。5月下旬のアイスショーの前に捻挫し「治すのが大変だった」と語った左足首について問われると、衝撃的な言葉が出た。「5回転サルコーの練習をして、足が引っかかった」。5回転は基礎点すら設定されていない異次元のジャンプ。体をつり上げる補助器具「ハーネス」を使って超大技に取り組んだことをうれしそうに打ち明けた。

 ジスラン・ブリアン・コーチによると、挑戦しているのはサルコーとトーループ。5回転トーループは、ハーネスを用いて2度目のトライで着氷したという。挑戦のきっかけは「クワッドアクセル(4回転半ジャンプ)を練習するため、もっと回転力を上げたい」と思ったから。柔軟な発想が未踏の地への扉を開こうとしている。

 今季はショートプログラム(SP)が「秋によせて」、フリーは「Origin」。両方とも昨季と同じ演目を継続する。3月の世界選手権は2位に終わり「完璧と言えるものができていないことがすごく心残り。このプログラムを負けたままで終わらせたくなかった」と強く思ったことが理由の一つ。もう一つは、高難度な技の習得に集中するためだ。今季中に演技に入れることを目指す4回転半やルッツ、フリップの4回転も練習する。

 13日のSPに向けた公式練習では、昨季は封印した4回転ルッツを跳ぶなど「すごくいい感覚で臨めている」と手応え十分。今回はループなど慣れ親しんだ4回転を軸にまずは完成度の向上を狙うといい「一つ一つステップを踏んでいきたい」と語った。堅実に進むのは、とんでもない未来が見えているからだろう。このSPはその第1歩。自身の描く夢へ向け、まっすぐに踏み出す。

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