女子53キロ級・向田、五輪決定 決勝進出決めメダル確定
「レスリング・世界選手権兼東京五輪予選」(17日、ヌルスルタン)
女子は53キロ級の向田真優(22)=至学館大=が18日の決勝に進出してメダルを確定させ、日本協会の選考基準を満たして五輪代表に決まった。50キロ級の入江ゆき(自衛隊)は3回戦で敗退。非五輪階級で55キロ級の入江ななみ(福井県スポーツ協会)は決勝に進んだ。
トレードマークのピンクのレスリングシューズをはいた向田がマットで躍動した。準決勝ではギリシャ選手に4-0で完勝。「動きは硬かったけど、勝つことができた。夢だった五輪が目の前にきた」。両親らが見守るスタンドへうれしそうに右の拳を突き上げた。
リオ五輪では53キロ級の代表だった吉田沙保里の練習パートナーとして大舞台の空気を肌で感じた。その吉田は1月に現役を引退。大会前には「これをとったら内定する。一発で決めてくるように」と同じ階級の未来を託されていた。
「沙保里さんは(大差の)テクニカルフォールで勝ち進んで世界選手権を連覇してきたけど、私はそうじゃない」。同じ三重県出身のレジェンドのコピーにはなれなくても、世界の頂には立てる。リオで吉田が逃した金メダルが見えてきた。