皆川博恵涙の初五輪内定「本当によかった」 新婚効果で成績上向き
「レスリング・世界選手権兼東京五輪予選」(18日、ヌルスルタン)
女子57キロ級でリオデジャネイロ五輪金の川井梨紗子(24)=ジャパンビバレッジ=が19日の決勝に進出し、五輪代表に内定した。五輪4連覇の伊調馨(35)=ALSOK=が同階級で東京五輪に出場する可能性が消えた。同76キロ級の皆川博恵(32)=クリナップ=も初の五輪切符を獲得。53キロ級で五輪代表に決まった向田真優(22)=至学館大=は決勝でアジア選手権覇者のパク・ヨンミ(北朝鮮)にテクニカルフォール負けし、銀メダルに終わった。
皆川が悲願の五輪切符を手にした。「4年前にけがをして、一度はレスリングをやめようと思った。苦しい練習に耐えてきて、本当によかった」。涙がとめどなくあふれ出た。
リオ五輪は前年の左膝故障が響いて代表争いに敗れた。一度は引退も考えたが、17年に結婚した夫・拓也さん(32)の励ましもあって現役を続けると、成績が上向いた。
「主人は練習で帰宅が遅くなったとき、ご飯を作ってくれたりしてくれる。年齢はいきましたけど技術、体力は向上している」。新婚効果でレスリングは円熟味を増している。
女子最重量級の選手が五輪前年の世界選手権で出場枠を取るのは03年世界選手権で優勝した浜口京子以来16年ぶりの快挙。五輪でも虎視眈々(たんたん)と頂点を狙う。