右代、過去最高16位 “誤内定”騒動乗り越え後半巻き返し
「陸上・世界選手権」(3日、ドーハ)
男子十種競技の2日目が行われ、5大会連続出場で、大会直前に“誤内定”騒動に見舞われた右代啓祐(33)=国士舘ク=は、円盤投げで全体3位となるなど得意の後半で初日の20位から順位を上げ、合計7545点で過去最高順位となる16位に入った。これまでは11、15、17年大会の20位が最高だった。
直前の心乱される事態を越え、右代は全力で大会に臨み、2日間を戦い抜いた。「あっという間に終わっちゃった感じです」と、寂しそうに振り返った。
7月に日本陸連から内定をもらっていたものの、直前に国際陸連からエントリーを認められない“誤内定”騒動に見舞われ、その後急転、招待枠での出場が決まった。それでも「いろんな思いもあったが、自信を持って、試合に入れた」。後半に巻き返して自己最高の16位。ただ、世界は遠く、東京五輪への道は険しい。参加標準記録は8350点。右代の自己ベストは14年に出した8308点だ。年齢も重ねる中で、高いハードル。それでも…。「まだまだやれる。奇跡は起きるんだと信じてます」-。リオ五輪では旗手も務めた“和製ヘラクレス”。不屈の挑戦は続く。