「陸上・世界選手権」（４日、ドーハ）

　男子４００メートルリレー予選で小池祐貴（２４）＝住友電工、白石黄良々（２３）＝セレスポ、桐生祥秀（２３）＝日本生命、サニブラウン・ハキーム（２０）＝米フロリダ大＝の日本は今季ベストタイの３７秒７８で２組２着となり、決勝に進出した。

　“試し切り”で上々の切れ味を披露した。東京五輪でエースとして期待される日本記録保持者のサニブラウンをアンカーに据えての“リレー侍”新布陣。大幅にアフリカ記録を更新した南アフリカには届かなかったが、今季ベストタイとなる３７秒７８の２組２着、全体３位できっちり予選を突破した。

　予選は通過を前提にそれほど攻めたバトンリレーではなかった。それでも日本歴代３位タイの好タイム。サニブラウンは３日前と前日にバトン練習を行っただけだったが、やや詰まりながらも桐生からしっかりと受け取り、最後の直線では９秒８９の自己ベストを持つ南アフリカのシンビネに追いすがった。侍デビューを終えたサニブラウンは「新鮮味あった。しっかりつないでくれる安心感があるので、比較的リラックスして走れた」と、充実した表情を浮かべた。

　決勝進出８チーム中７チームが予選で３７秒台を記録し、リオ五輪銅メダルのカナダは３７秒９１でまさかの予選落ちとなった。各国がリレーに力を入れ始め、レベルが着実に上がりつつある中でも、日本の安定感は光る。１年後の東京五輪で、世界を切り伏せる準備は着実に整いつつある。