白鵬早くも相撲再開!正代ぶん投げ10戦全勝「やればできるでしょ」
大相撲秋巡業が6日、石川県金沢市で行われ、右手小指の骨折で先場所、途中休場した横綱白鵬(34)=宮城野=が早くも相撲を取る稽古を再開した。幕内正代(時津風)を指名し計10番取って全勝と上々の動きだった。
幕内申し合いの最後、白鵬が土俵に上がった。正代相手を組み止め、力強い寄り。豪快な上手投げも見せた。あえて相手の動きを見てから立つなど、立ち合いも工夫。「ちょっと“後の先”ぽく。攻めだけが相撲じゃない」と笑った。
秋場所後、9月30日の全日本力士戦士権の幕内トーナメントは5戦全勝で優勝。異例の早い始動は気合の表れ。九州場所(11月10日初日、福岡国際センター)で復活へ向け気合の表れだ。「やればできるでしょ。トーナメントの感覚が残っていた」と、自然と気持ちも体も動いた。
石川県は“内弟子”幕内石浦の叔父が住み、炎鵬の故郷であり、なじみが深い。最近は同県小松市にある「農口尚彦研究所」で知られる日本酒「農口」にはまっている。
農口尚彦氏は高名な能登杜氏(とうじ)で「酒造りの神様」と言われるほどの醸造家。「この日本酒を飲んだら他の日本酒は飲めなくなった」と言う。杜氏には会ったこともあり、「去年も稲刈りに行った」と、ほれ込んでいる。
日本国籍取得後初の賜杯、最多43度目の優勝へ向け、気合は十分。九州で美酒に酔いしれる準備を着々と進めていく。