サニブラウン、作るぞ“超人ボディー”五輪3種目メダルへ「やらなきゃいけない」
「陸上・世界選手権」(7日、ドーハ)
男子400メートルリレーで2大会連続となる銅メダルを獲得した多田修平(23)=住友電工、白石黄良々(23)=セレスポ、桐生祥秀(23)=日本生命、サニブラウン・ハキーム(20)=米フロリダ大=が表彰式に出席し、メダルを授与された。今季を終えた選手たちはそれぞれ来年の東京五輪への思いを語り、サニブラウンは個人種目(100メートル、200メートル)を含めた3種目挑戦に耐えられる世界のトップスプリンターのような“超人ボディー”作りに着手することを宣言。五輪での3種目でのメダル獲得に意欲を見せた。
仲間とともに上がった表彰台。白い歯はこぼれても、サニブラウンにはどこか複雑な思いがあった。シニア世界大会で初のメダル。「実感がない」。“リレー侍”デビュー戦でアンカーとして堂々世界のトップに食い下がる走りを見せたが「結局自分は今回から。ここまでつなげてくれた人たちのような努力をしていないので」とお家芸の重みを感じ、素直な思いを口にした。
1月の室内シーズンから10カ月に渡った今季もこれで終了。米国へと戻る。今大会は負担を考慮し、17年に史上最年少決勝進出を果たした200メートルを回避したが、東京五輪シーズンとなる来年は100メートル、200メートル、そしてリレーの3種目でフル回転を見据える。“人類最速”ウサイン・ボルトらのように、3つこなしてこそ世界のトップスプリンター、という思いがある。すべて決勝まで進めば、1大会で計8レース。これまでレースが重なると故障がちだったが「いつかはやらなきゃいけないし、やるなら来年。それができないと本当の強さは得られない。もう1、2段階上の体を作って3種目できるようにしたい」と、“超人ボディー”を作り上げる覚悟だ。
1つの銅メダルを手に、言った。「メダル3つ持って帰れたら最高にカッコいい」。来年は誰もが認める日本のエースへ。しばし休息を経て、TOKYOへの準備に入る。