貴景勝、左胸の内出血ほぼ消えた 秋巡業合流へ強化入念「胸以外はひたすら鍛えられる」

 秋場所で左大胸筋肉離れの重傷を負った大関貴景勝(23)=千賀ノ浦=が8日、都内の部屋でゴムチューブを使って左腕を鍛えるなど、順調な回復ぶりを見せた。負傷後16日。先週まで左胸全体に広がっていた紫色の内出血もほぼ消えた。

 四股など基礎運動を行い、重りを持ってスクワットを入念に繰り返した。若い衆を指導しながら軽くテッポウも打つなど、秋巡業も16日の浜松から予定通り途中合流できそうだ。

 「内出血が消えて見た目はいいけど、(胸に)まだ負荷はかけられない、まわりの筋肉を鍛えていく。腕立て、ベンチ(プレス)の負荷はまだかけられない。再断裂したら意味がない」と、慎重に強度を高めていく。

 右膝負傷で大関を2場所で陥落。秋場所で12勝を挙げて1場所で大関の座を取り戻した。しかし千秋楽、12勝3敗で並んだ関脇御嶽海(出羽海)戦で、同箇所を負傷した。加療6週間との診断で九州場所(11月10日初日、福岡国際センター)の出場は厳しいと見られたが、本人はあきらめていない。

 「胸以外はひたすら鍛えられる。膝とは違う。四股、すり足、スクワットができる。感覚としては全然落ちていない。巡業でケアしながら、なじんで、稽古を見るのも稽古。今の段階でよくしていってやろうという気持ち。負荷をかけて段階を踏んで。本場所につながっていく」と力を込めた。

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