体操男子団体2年連続3位 ライバルの進化を実感、五輪連覇へ暗雲
「体操・世界選手権」(9日、シュツットガルト)
男子団体総合決勝が行われ、谷川翔(順大)谷川航、萱和磨(ともにセントラルスポーツ)神本雄也(コナミスポーツ)橋本大輝(千葉・市船橋高)の日本は6種目合計258・159点で2年連続の3位だった。9大会連続で表彰台に立ったが、2015年大会以来の頂点には届かなかった。昨年2位のロシアが28年ぶり9度目の世界一に輝き、昨年優勝の中国が2位に入った。
昨年の男子団体総合決勝で優勝したときの中国は256・634点だった。神本、橋本ら初代表3人の若い陣容で臨んだ日本はこの得点を上回る健闘を見せたが、ロシアと中国の進化も実感した。全6種目で演技した萱は「日本も強くなっているけど、もう一つ上に行かないと」とさらなる成長の必要性を訴えた。
技の難度を示すDスコア(演技価値点)で上位3チームはほぼ互角。しかし決勝では完成度の差が出た。得点源として期待された谷川航が開幕直前に左足首を捻挫し、決勝で2種目しか演技できない誤算もあった。
日本協会の水鳥男子強化本部長は「(チーム状況が)ベストだったらどれくらい(点を)取れたのか見たかった」と悔しさをのぞかせつつ「苦しい戦いが続くことに変わりはない」と五輪2連覇へ険しい道を覚悟した。