高安 3カ月ぶり相撲を取る稽古 3勝8敗も「徐々に上がってくる」
大相撲秋巡業が19日、大阪・門真市で行われ、左肘負傷で先場所全休し、前日、巡業に合流した大関高安(29)=田子ノ浦=が幕内宝富士(伊勢ケ浜)相手に稽古を再開させた。約3カ月ぶり、相撲を取る稽古。ガップリ組める相手に左腕の強度を確認した。
最初の一番、左を差しじっくり攻めて、最後は土俵際で突き落とし。動きはまずまずに見えたが、土俵勘が戻ってなかった。上手を取られては力なく後退し、何度も寄り切られた。計11番取って3勝8敗と負け越した。
「稽古始めなのでね。ケガする前の感覚とだいぶ違う。ここから考えることはある。ボチボチかなと思う。もう少しトレーニングをやりたい。(左肘は)問題ない。恐怖心はあるけど払しょくしていかないと」。結果は関係なく、まずは再起への一歩を踏み出した。
先場所後の力士選士権で左肘痛を再発。「左肘内側側副靱帯(じんたい)損傷で約1カ月の加療」と診断された。「徐々に上がってくる。体の調子もペースアップしてくる。不安を感じる必要はない」。かど番となる九州場所(11月10日初日)へ向け、秋巡業で逆襲態勢を整えるだけ。「基本的には毎日、やりたい」と実戦漬けの日々で感覚をつかんでいく。