高梨沙羅がV 充実の内容「やるべきことができた」
「ノルディックスキー・ジャンプ全日本選手権」(26日、札幌市宮の森ジャンプ競技場)
女子は平昌五輪銅メダルの高梨沙羅(23)=クラレ=が93・5メートル、98・5メートルの合計253・0点で3連覇した。伊藤有希(土屋ホーム)が87メートル、86メートルの210・0点で2位。男子は小林潤志郎(28)=雪印メグミルク=が93メートル、95メートルの合計245・5点で2大会ぶりに優勝。昨季のW杯個人総合を制した小林陵侑(土屋ホーム)は235・0点で3位だった。
K点の90メートルを越えたのは高梨だけ。しかも2回目はヒルサイズに迫る大飛躍を繰り出し、2位の伊藤に飛距離換算で21・5メートルの大差をつけた。「やるべきことができた」という表情は充実感に満ちていた。鋭い踏み切りから空中姿勢への移行がスムーズで、高梨らしい飛躍ができていた。
1回目は空中で少しバランスを崩しかけたが、持ち直した。今夏の筋力強化の成果で「筋肉を最大限に使えるようになった」という。昨季から試行錯誤してきた助走姿勢も「うまくはまりつつある」。2回目に最も速い助走速度をマークし、大ジャンプにつなげた。
W杯1勝にとどまり、個人総合でも過去最低の4位に沈んだ昨季とは明らかに違う。12月に始まるW杯に向け「いいイメージを持って取り組んでいきたい」と力強かった。