本田真凜6位、フリー終え笑顔「ほっとした」 朝の練習でめまい、棄権熟考も出場決断
「フィギュアスケート・スケートカナダ」(26日、ケロウナ)
女子フリーが行われ、SP10位の本田真凜(18)=JAL=はフリー120・06点、合計179・26点だった。全体の演技が終了し、6位まで巻き返した。
フリー「ラ・ラ・ランド」の軽快な音楽に合わせて、会場に手拍子が響く。リズムに合わせて本田の笑顔もはじけていった。ジャンプ構成は、3回転-3回転を回避し、難度を下げた上で臨んだが、大きなミスなく演じきり、満面の笑みでフィニッシュポーズを決めた。自己ベストに3・18点に迫る上々の得点を見ると、また笑顔。「とりあえず本当にほっとした」とはにかんだ。
SP後の25日夜から体調が優れず、朝の公式練習では、曲かけ中にめまいを感じた。35分間の練習を約10分早く切り上げて終了。本田コーチと深刻そうな表情で話し合う場面も見られた。周囲からは「無理しない方がいい」「次の試合に向けて調整し直した方がいい」などと助言ももらったというが、悩んだ末に、バスの出発時間の30分前に出場を決断。「不安な中で滑る勇気よりも、棄権という選択をする勇気が私にはなかったので、今回出るって決めて、全力で演技しようって思っていた。今のできることは出せたんじゃないかな」と振り返った。
また、大会の約2週間前に脳しんとうのため救急車で運ばれていたことも明かし「人生で何回かというような不運を使い切った感じ」と本田。「どう対応すればいいのか分からなかったけど、出て、こういう演技ができて自信になった。出てよかった」と達成感に満ちた表情で話した。