大坂なおみ、ファイナル初勝利 クビトバと熱戦2時間39分「何とか勝てた」
「女子テニス・WTAファイナル」(27日、深セン)
女子テニスの年間成績上位8人、8組で争われるツアー最終戦で、シングルスの1次リーグA組で初優勝を狙う世界ランキング3位の大坂なおみ(日清食品)が初戦で6位のペトラ・クビトバ(チェコ)を7-6、4-6、6-4で下し、白星スタートを切った。1次リーグ3連敗を喫した昨年に続くファイナル出場で初勝利となった。
世界のトップ8人による特別な舞台。2年連続で挑む大坂は開幕戦を苦しみながらも制し、初勝利を挙げた。1月の全豪オープン決勝で退けたクビトバと2時間39分の打ち合いになり「初戦で彼女と戦うのは大変。何とか勝てた」と一息つき、試合後も表情が硬いままだった。
動きが落ちた第2セットは途中でコーチ不在の代役を務める父のレオナルド・フランソワさんを呼び「疲れがある」と漏らした。クビトバの奥深く返ってくる球にリズムを乱してミスが出たが、最終セットは相手のサーブが乱れた隙を逃さず、2度のブレークに成功。再び流れを取り戻し、最後は力で押し切った。
競り勝った要因は昨年と違う臨戦過程にある。全米オープンで四大大会を初優勝後、心身ともに疲弊した昨年は最終戦では3連敗と元気なく終わった。今年は秋から調子を上げ、ツアー2大会連続優勝で乗り込んでおり「今年も疲れはあるけど、昨年とは理由が違う」。気持ちの充実が踏ん張りにつながり、1次リーグ突破へ大きな1勝を手にした。