羽生結弦、ソチ五輪SP“パリの散歩道”で魅了 新女王15歳トルソワと共演
「フィギュアスケート・スケートカナダ・エキシビション」(27日、ケロウナ)
エキシビションが行われ、大会初優勝を飾った羽生結弦(24)=ANA=は優勝したソチ五輪でも用いたSP「パリの散歩道」を演じ会場を魅了した。また、女子フリーで3種類の4回転に挑んだアレクサンドラ・トルソワ(15)ら4回転を跳ぶロシア女子選手の特徴を研究していることを明かした。3位の田中刑事(24)=倉敷芸術科学大大学院、女子2位の紀平梨花(17)=関大KFSC=も出演した。
新時代の幕開けに、羽生も高ぶっているようだった。エキシビション前の練習では、トルソワと4回転トーループを“シンクロ”。フィナーレ後には2人でリンクに残り、羽生は4回転サルコーからの3連続ジャンプ、トルソワは4回転トーループに挑み合った。
男子に筋力で劣る女子選手がスムーズに4回転を跳べているという現実に対し、羽生は「魔法ではないので。そのパターンを見つけたいと研究してます」と話した。動画などを見て、力まずに4回転を跳ぶより良い形を模索しているという。
トルソワは「力で跳べるタイプ。体幹も強いし体のバネ自体がすごくあるんだろう」と分析し「回転に入るスピードが非常に速い」と、語り出したら止まらない勢い。会見ではロシアのジュニア選手の名前まで挙げ、熱心さをのぞかせた。
それだけ考え尽くした上で大舞台を迎えているということ。一時は「(クワッド)アクセルを跳んで早く辞めたい」とも思ったというが「久しぶりにいい演技ができたので。これからまた自信をもって『自分は羽生結弦なんだ』って言い聞かせながら練習したい」。スケートに対する熱をメラメラ燃やし、前向きに大会を終えた。