瀬古氏、札幌開催は「ネットで知った」 関係者ショック大きく「現場をバカにしている」
日本陸連マラソン強化戦略プロジェクトリーダーで、マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)にも関わった瀬古利彦氏が1日、テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」に生出演。東京五輪のマラソンの札幌開催が検討されていることを「ネットで知った」と発言し「現場の人間は本当にショック」と思いを吐露した。
番組では、瀬古氏を招き、東京五輪のマラソンが札幌開催に決まりそうな現実について思いを聞いた。
瀬古氏は開口一番「私が聞いた時は『札幌?え?』。愕然としました」と訴え、いつ札幌案を聞いたのかという問いには「16日の夜、ネット見て」とネットニュースで知ったという。これにはスタジオも驚きの声が上がり、羽鳥慎一からも「瀬古さんに連絡こないんですか?」と聞かれるも、「連絡こない。無視。本当にエーッと思いました」と行き場のない思いを訴えた。
東京五輪での暑さなどを考え、3年かけてMGCを考え実施。選手も内定し、さあいよいよ、という段階になってのちゃぶ台返し。「聞いた時は現場の人は本当にショックでした。いまだにやる気をそがれて空白状態」と関わった人間のショックぶりを伝えた。
「3年かけてMGCやってきて、東京ありきでやってきてるじゃないですか。医学、科学結集してやってきた。頭の中は東京ですから、我々、急に札幌と言われても切り替えきかないですよ」と現場の声を届け、札幌開催の場合のコースがすでに上がっていることにも「コースも勝手にやってますよね、現場の意見もきかないで」と憮然。
アスリートファーストで考えれば涼しい札幌という意見もあるということには「涼しいところでやった方がいいに決まってる。でも、(開催決まった)その時から(暑さは)わかってるわけですから」と納得いかず。「小池さんに今回、東京でやることで頑張ってもらいたかった」とも語ったが、ゴタゴタが続くことが何よりも困るとし「政治の世界は嫌です。早く札幌なら札幌と決めて欲しい。その方が気持ち切り替えられる」「決まったら切り替える」とも訴えていた。
更には、男女同日開催という案も浮上しているが「何にも聞いてませんからね。現場何にもしらない。今日新聞で朝見た」と、これも間接的に知ったといい「現場を、言葉悪いですけどバカにしてますよね」「IOCの人、本当にマラソン知ってる人決めたんですかね」と怒りは収まらない様子だった。