新国立競技場の工事終了 30日引き渡し 12月21日にオープニングイベント
2020年東京五輪・パラリンピックのメインスタジアムとなる新国立競技場の全工事が完了した。事業主体の日本スポーツ振興センター(JSC)が19日発表した。最終的な点検を経て、30日に大成建設などの共同事業体(JV)から引き渡しを受ける。整備費は1569億円の見込み。賃金や物価上昇を反映し、増額となったが、設定された上限の1590億円は下回る。
当初案が整備費の高騰で白紙撤回され、本格的な工事は16年12月にスタート。建築家の隈研吾氏らが設計を手掛けた木と緑にあふれる「杜のスタジアム」は36カ月の急ピッチの工期を終え、いよいよ祭典の舞台が整う。
競技場の後利用については民営化の計画策定時期を大会後の20年秋以降に先送りし、その後に公募を行う。焦点となっている陸上トラックの存続可否の判断も、大会後に持ち越される見通しだ。
12月21日のオープニングイベントには、人気グループ「嵐」や陸上男子100メートル、200メートルの世界記録保持者ウサイン・ボルト氏(ジャマイカ)らが登場。来年1月1日にはサッカーの日本一を決める天皇杯全日本選手権の決勝が行われる。