レスリング栄氏、至学館大の監督復帰へ 来月全日本選手権からセコンドに入る見通し
レスリング女子の強豪至学館大は20日、パワハラ問題などで昨年6月にレスリング部監督を解任した栄和人氏を復帰させる方針を決めた。東京五輪へ向けて選手からの要望があり、栄氏が深く反省して指導への情熱が回復したことを理由としている。栄氏は12月の全日本選手権(東京・駒沢体育館)からセコンドに入る見通しで、五輪4連覇の伊調馨選手(ALSOK)らへのパワハラが昨春発覚して以降初めて本格的に現場に戻る。
栄氏は至学館大を通じ「自らの愚かさが招いたこととはいえ、有望な選手を指導することがどれほどの生きがいであったか思い知らされた。チャンスをいただいたことに心から感謝すると同時に身が引き締まる思い」などとコメント。至学館大は「選手に十分なサポート、練習環境を用意するには実績がある栄氏を監督に再任する必要がある」とした。
栄氏は前身の中京女子大から長年、女子を指導。五輪3連覇の吉田沙保里さんらを育てた。日本協会にパワハラ認定された昨年4月に強化本部長を辞任し、同年6月に監督を解任。同年12月から学外コーチとして週2回程度、指導を再開していた。至学館大を拠点とする選手では、川井梨紗子(ジャパンビバレッジ)、川井友香子(至学館大)、向田真優(同)の3選手が東京五輪代表に内定。土性沙羅(東新住建)、登坂絵莉(同)が代表入りを目指している。