紀平梨花「去年の自分超える」 モラハラ問題意識せず集中
「フィギュアスケート・NHK杯」(22日開幕、真駒内屋内体育館)
フィギュアスケートのGPシリーズ最終第6戦NHK杯が22日、札幌市真駒内セキスイハイムアイスアリーナで開幕する。20日は昨年女王の紀平梨花(17)=関大KFSC=らが新千歳空港に到着した。紀平を指導し、織田信成氏(32)からモラルハラスメントがあったとして訴えを起こされた浜田美栄コーチ(60)も北海道入りしたが、報道陣の問いかけには無言だった。
いつも通りのしっかりとした足取りと表情で、紀平は決戦の地・札幌入りした。指導を受ける浜田コーチが織田氏から訴えを起こされ、一緒に新千歳空港に降り立った際には、多くのフラッシュがたかれるなど、リンク外は騒がしい。しかしニッコリ笑顔を浮かべ「(調子は)いい感じです」と紀平。目の前の試合に集中する。
昨季のNHK杯ではSP5位から逆転優勝という衝撃のGPデビューで飛躍のきっかけをつかんだ。「去年優勝できたので、去年の自分を超えられるよう頑張りたい」。平昌五輪金メダルのザギトワ、フランス杯優勝のコストルナヤ(ともにロシア)ら有力選手が出場するが、女王としての意地をのぞかせた。
今季中の実戦導入を目指す4回転サルコーについては「(練習を)やってきた」と言い、本番は「考え中です」と、状態を見定めながら決める予定。今大会で表彰台に乗れば、上位6人が進出するGPファイナル(12月、トリノ)行きを自力でつかめるだけに、周囲の不安を一蹴する会心の演技を見せたいところだ。