羽生結弦【採点詳細】リカバリーは「おまけ」“最後の2本”でミス取り返す

フリーを終えて歓声に応える羽生結弦=真駒内セキスイハイムアイスアリーナ(撮影・堀内翔)
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 「フィギュアスケート・NHK杯」(23日、真駒内セキスイハイムアイスアリーナ)

 男子フリーが行われ、SP1位の羽生結弦(24)=ANA=が195・71点、SPとの合計で305・05点(現行の採点方法での自己ベストは212・99点、合計点では322・59点)を記録した。ミスはあったものの、すぐさま演技構成を変更し合計4本の4回転を着氷。精神面の強さも含めて、安定した力を見せつけた。

 冒頭の4回転ループはこらえるような着氷になったものの、出来栄え点で1・65点の加点を得た。続く4回転サルコーは余裕を持った着氷で同じく3・19点の加点だった。

 スピン、ステップシークエンスをはさみ、3回転ルッツ、単独の4回転トーループと2点以上の加点を得た。

 しかし、完遂すれば1つの要素で20点以上の得点が入る4回転トーループ-オイラー-3回転フリップの超高難度コンビネーションの1つめのトーループが2回転になり、ほとんど得点が見込めない2回転の単独ジャンプになった。

 残るジャンプの要素は2つしかない。しかし、ここからすぐに羽生は立て直した。

 まず、3回転アクセルからの連続ジャンプを4回転トーループからに変更。ここは惜しくも2つ目のジャンプが回転不足と判定されたが、最後の3回転アクセルからの2連続ジャンプをやり残していた3連続ジャンプに変更して可能な限り得点を取り返した。

 演技後、羽生結弦(ANA)は「リカバリーはちょっとしたおまけ」と振り返った。自身としては冒頭の4回転ループで1・65点の加点を得ていることに手応えをつかんでいるようで、「ループとサルコーを跳ぶのがこの大会の目標だった。降りたと判定されたループは初めてなので、しっかり片足で立てたのは。一つ課題を超えられた」と分析した。

 技術点は101・57点(スケートカナダは116・59点)、演技構成点は94・14点(同96・40点)だった。

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