近鉄・トンプソン“実家”花園で最後の勇姿「僕の血と汗がこのグラウンドに」
「ラグビー・トップチャレンジリーグ、近鉄33-22豊田自動織機」(24日、花園ラグビー場)
近鉄は豊田自動織機に33-22で勝利した。今季限りでの引退を表明している日本代表ロックのトンプソン・ルーク(38)は、ホーム花園ラグビー場でのラストマッチを飾った。試合後は場内を一周。慣れ親しんだグラウンドに別れを告げた。
まるで引退試合だった。トンプソンはタックルを何本も決めてチームを鼓舞。後半22分、交代を告げられて、大きな拍手を背にピッチを去る。試合後は家族とともに場内を一周。花束を贈られ、仲間から胴上げされた。
「最後の花園の試合。寂しい。長い時間、ここでプレーした」。花園をホームとする近鉄に移籍して14年目。「僕の実家みたいなもの」。「僕の血と汗がこのグラウンドにある」。今季1試合しかないホームでの試合。「ベストは出せた」。思いはプレーに込めた。
その勇姿を焼き付けようと、2部相当のリーグに異例の1万5596人が詰めかけた。入場時には長蛇の列ができた。「トモさんありがとう」「貴方を絶対に忘れない」の横断幕もあった。「感動した。素晴らしい」と何度も繰り返した。
胴上げを終えての円陣で声を上げた。「ちょっと早い。あと5試合ある。ありがたいけどまだ終わっていない」。ホームでの有終の美を置き土産に、目標の優勝に突き進む。