藤本拓、日本人トップ2位も五輪切符ならず MGCファイナルチャレンジ
「福岡国際マラソン」(1日、平和台陸上競技場発着)
東京五輪代表の3枠目を狙う「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)ファイナルチャレンジ」第1戦として行われた。今年9月のMGCで五輪代表を逃した3選手が出場し、MGC9位の藤本拓(30)=トヨタ自動車=が2時間9分36秒の2位で日本人トップ。福田穣(28)=西鉄=は2時10分33秒の3位、佐藤悠基(33)=日清食品グループ=は2時間14分56秒の15位で、代表入りの条件となる日本陸連の設定記録(2時間5分49秒)には全員届かなかった。優勝は2時間7分10秒のエルマハジューブ・ダザ(28)=モロッコ=だった。
先頭集団で30キロまで日本記録を上回るペースを保った藤本だったが、30キロでダザと2人になった直後に引き離された。五輪代表3枠目を決められず「悔しい思いは正直ある」としながらも、「30キロまでは日本記録ペースをつくった」と手応えも口にした。
五輪代表の最後の切符をつかむには、大迫傑(ナイキ)の日本記録を更新する2時間5分49秒以内が条件。そのハードルの高さが再確認された形だが、日本陸連の瀬古利彦マラソン強化戦略プロジェクトリーダーは「日本人にはハードルが高いが、世界基準では当たり前の世界になってきている」と説明。「こういうレースを経験しながら、これが当たり前になることを目指している」と、将来を見据えた方針であることを強調した。