空手・植草歩5連覇ならず 上段蹴り食らい逆転負けで涙「より一層強くなる」
「空手・全日本選手権」(8日、高崎アリーナ)
体重無差別で争う個人組手の女子決勝で、2018年世界選手権銀メダリストの植草歩(27)=JAL=が斉藤綾夏(AGP)に4-6で敗れ、自身の持つ最長記録を更新する5連覇はならなかった。斉藤は初優勝。形男子で東京五輪代表に確定している喜友名諒(29)=劉衛流龍鳳会=が史上最多に並ぶ8連覇、同女子の清水希容(26)=ミキハウス=は7連覇を達成した。
一段低い表彰台の上で、植草は何度も涙をぬぐった。開始56秒で1点を先取して流れをつかんだものの、残り1分25秒で上段蹴りを食らって3点を許した。18年世界選手権銀メダリストをもってしても、残り1分3秒から4点差を逆転するのは至難の業だった。
初戦で敗退したプレミアリーグ・マドリード大会から2週連続で出場。「私は空手界を盛り上げていかなければいけない存在だと思っている」。東京五輪の追加種目の空手を、24年パリ五輪以降も存続させる使命をも感じている。
14年大会で準優勝した悔しさが、強くなれたきっかけになったと分析している。「あの時の負けから強くなったように、より一層強くなる」。28歳になる2020年、表彰台のてっぺんに駆け上がる。